ひとこと・歌舞伎座『口上』『鷺娘』

玉三郎さんの『口上』での語りを聴いていると、幼いころから本当に踊りが好きで歌舞伎座で踊ることを夢見て歌舞伎役者になられたのであろうと思えた。歌舞伎座で踊ることができるからこそ歌舞伎の修業にも耐えられたのでは。そして歌舞伎に関係のないかたが立女方(たておやま)の位置までに。胸が熱くなる。

歌舞伎座の奈落を説明されつつ、歌舞伎座の建物を含めての玉三郎さんの歌舞伎と一体の生きざまをみさせてもらっているようだった。舞台の映像、立ち姿、今までに観た舞台とが頭の中で早回しで構成。うなずいている自分がいる。

鷺娘』は起き上がる。さらなるこれからの道へ。

玉三郎さんでしかできない舞台構成なので、慎重に感染を避ける玉三郎さんらしい徹底ぶりの舞台である。

追記: こちらの書き込みなど読んでいない友人が『鷺娘』を見にいったそうだ。封印された『鷺娘』を見ることができて感謝で、アンコールで涙が止まらなかったとの事。かつて『鷺娘』を一緒に観た友人にその話をしたら、今の時期そういう涙はいいねと。 

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