柴又・寅さんの旅

「寅さん記念館」が出来てから一度も訪れていなかったので柴又へ寅さんに会いに行く。京成高砂駅で京成金町行きに乗り換え一駅で京成柴又駅である。駅前で寅さん像に迎えられ帝釈天参堂のお団子屋さんなどお店を眺めて歩くとすぐ帝釈天願経寺に到達する。

今回驚いたのはお寺(帝釈堂)の建物に彫られている彫刻一群がさらなる透明ガラスの建物で蔽われ、雨風に晒されること無くそばで見れるようになっていたのである。彫刻の高さまで階段ができ近くから細かい部分まで鑑賞できるのである。「彫刻ギャラリー」と銘打ち有料であるが面白い試みである。一周見終わると回廊を渡りお庭拝見となる。暖かいので黄色の小さな蝶々が楽しそうに遊んでいる。

お寺を抜け山本亭へ。地元ゆかりの山本工場(カメラ部品製造)の創立者が建てられた書院造と洋風建築の和洋折衷の建物であるがそこを通り過ぎ、江戸川の土手に向かう。途中、さくらさんの住んでいそうな場所を通る。たんぽぽや芝桜がちらちら目に映る。長閑である。遠くに鉄橋が見え電車が気持ち良さそうにすうーっと動いていく。矢切の渡しは一度舟で渡ったことがある。向こう岸から「野菊の墓」の舞台を歩いたのである。1955年木下恵介監督の映画「野菊の如き君なりき」(回想シーンを楕円型にトリミングしてあった)を思い起こす。

「寅さん記念館」は美術・大道具・小道具さんやメイク、衣裳さんの仕事の小さな映像もあり参考になった。くるまやの撮影スタジオでは、お店と皆が食事をする部屋の間に階段があり寅さんの二階の部屋の隣にもう一部屋ある。この階段は映画では解からなかった。台所から寅さんが上がる階段だけだと思っていた。映像など見ていたら結構時間がかかる。寅さんのグッズ売り場で、雑誌を発見。「旅と鉄道」(寅さんの鉄道旅)鉄道好きの山田監督と川本三郎さんの対談あり。ゲット! 「山田洋次ミュージアム」では寅さん以外の山田監督の世界が。

時間切れで山本亭はパス。観光地で写真を撮っている人がいるとちょっと避けてしまう。一番良い位置で撮りたいのはわかるが、占領されてしまうと周囲が興ざめする事もある。せっかくの旅の風景の流れが悪くなるときがある。ツアーの時などは、目の付くカップルやグループは避ける。そうでない時は親切気取りでさっさと写してあげるのである。お寺の庭などではボーっとしていたいのに動きまわられるとガクッとなる。時間差でなるべく避けるのであるが。

 

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