ホラー映画『ディメンシャ13 』『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1)

ホラー映画の部類は観ないのですが、これはパッケージの解説に惹きつけられて超格安で購入したDVDです。この際なので観ることにしました。

映画『ディメンシャ13 』(1963年)は日本劇場未公開作品でフランシス・フォード・コッポラ監督(脚本)の一作目の作品です。< コッポラの原点。ホラーの傑作。これが本物のホラーだ!! >

夜に男女がボートに乗ります。男は自分が死ねば財産が受け取れなくなると女に言います。ところが男には持病があって心臓麻痺で亡くなってしまいます。女は夫の死体を湖に遺棄します。妻は夫は出張であるとして一人で夫の実家である城に行きます。遺産相続がテーマなのかなと思ったら、どうもその城には外部の人には知られたくない謎があるようです。一家の末娘の死が関係しているようです。

そして謎めいた殺人が斧によって実行されるのです。映画を観るものには湖に落ちて亡くなったという娘の姿を湖の底に存在するように見せたり、城という状況が登場人物の動線に謎めきを深め、登場人物が皆何かを隠し疑わしいのです。ロケ映像が効いています。そこに斧!

解説にはコッポラ監督が < この映画のプロデューサーのロジャー・コーマンにこき使われながら映画製作の裏の裏まで学びとった > とあります。次に観た映画『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960年・日本劇場未公開)がロジャー・コーマン監督作品でした。グットタイミングでした。

< コーマン監督、究極のホラー・コメディ・カルト!映画マニア必見!! > とあります。

花屋に勤めるシーモアは失敗ばかりしていて店主から首を言い渡されますが、自分は珍しい花を育てていると言います。店はもうかっていないので店主はその新種をもってこさせます。この新種はもう一人の女性店員の名前をとってオードリー・ジュニアと名付けられます。

この新種の種は、日本人からもらったとされています。このオードリー・ジュニアは次の日には大きくなっています。たまたまシーモアの指の血を味って、声を出し食べ物を催促します。次の日、シーモアの指すべてにはバンソウコウがはられています。

このオードリー・ジュニアが評判となりお店には客がきます。その前からおかしな客が来ていて、花を食べる男などもいます。シーモアは首がつながりますが、オードリー・ジュニアに食べ物を与えなくてはなりません。何とかしなくてはとさまようシーモアの前で事故死した死人と遭遇します。オードリー・ジュニアは人肉が好物でした。そこからどんどんホラー化が増殖していくのです。

変な登場人物が多く、その中に、歯科医院にくるマゾの患者が無名のジャック・ニコルソンなのです。

ロジャー・コーマン監督はB級映画の帝王といわれ、低予算で多くの映画を撮りました。そのためコッポラ監督もこき使われていたのでしょう。この映画も二日で撮られたといわれています。ただ次の世代の監督や俳優などを多く育てています。

コッポラ監督の第一作目の『ディメンシャ13 』を撮るときもコーマン監督はお金を貸してくれています。

ジャック・ニコルソンもコーマン仲間の、ピーター・フォンダ、デニス・ホッパーらと映画『イージー・ライダー』にかかわることとなります。

映画『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』はさらにブロードウェイでミュージカルとして上演され5年間ロングランとなります。日本でも1984年に宮本亜門さんの振り付けで上演されたようです。(シーモア・真田広之、オードリー・桜田淳子、歯医者・陣内孝則)

ミュージカル版の映画化もなされたようなのでそちらは後日鑑賞したいです。

この二本の映画でアメリカ映画の様々な相関図が見えてきて楽しく有益でした。好んでホラー映画を観る気にはなりませんが。

新型コロナ陽性で自宅療養と称してきちんと診察、観察してもらえないほうがホラー現象です。

追記: 驚きました。『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』を検索しましたら、8月23日から9月11日まで上演されていたのです。ミュージカル演目として長く続いているんですね。

https://www.tohostage.com/little-shop-of-horrors/

追記2: ジャック・ニコルソンの『チャイナタウン』と『黄昏のチャイナタウン』を鑑賞。これは続けて観た方がよいでしょう。最後に衝撃的な死を迎えたエヴリィン・モーレイ(フェイ・ダナウェイ) への私立探偵・ジェイク(ジャック・ニコルソン)の想いが続いていたのです。そして二人のジェイク。気になっていた作品なのでここで一件落着です。

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