『平和の申し子たちへ!』

8月15日、終戦記念日である。

10代から20代にかけて、大人はどうして戦争を始めたのであろうかと考え、大人たちはだらしが無いと思って居た。なんで戦争に反対しなかったのかと。色々本などを読んでいくうちに、当時戦争反対を唱えることは、自分の命と引き換えであることがわかってきた。その覚悟でなければ、国の動きを停めることが出来ない状況であった。

しかし、その前に反対出来る時間は無かったのか。今回、集団的自衛権が閣議決定され、そうかこういう事か。こうした、大丈夫ですよ的空気で気がついて見れば、反対するのに命をかけることになるのだと、わかってきた。いつのまにか絡めとられて、戦争の中に抛りこまれるのである。

そして、今の子供達にどうして大人は戦争に反対しなかったのと悲しい眼でみつめられる時があってはならない。これからの子供達も<平和の申し子>でいられる権利はある。

8月15日は、いつまでも、終戦記念日でよいのである。

なかにし礼さんの <『平和の申し子たちへ!』 泣きながら抵抗をはじめよう>の詩は賛同できるので部分的ではあるが載せさせてもらう。

 

2014年7月1日火曜日  集団的自衛権が閣議決定された

この日 日本の誇るべきたった一つの宝物  平和憲法は粉砕された  (中略)

巨大な歯車がひとたびぐらっと  回りはじめたら最後  君もその中に巻き込まれる  いやがおうでも巻き込まれる

しかし君に戦う理由などあるのか 国のため?大義のため? (中略)

君は戦場に行ってはならない  なぜなら君は戦争にはむいていないからだ 世界史上類例のない  69年間も平和がつづいた  理想の国に生まれたんだもの

平和しか知らないんだ  平和の申し子なんだ  平和こそが君の故郷であり  生活であり存在理由なんだ  (中略)

俺は臆病なんだ  俺は弱虫なんだ  卑怯者?  そうかもしれな  しかし俺は平和が好きなんだ  それのどこが悪い?  弱くあることも  勇気のいることなんだぜ

そう言って胸をはれば  なにか清々しい風が吹くじゃないか

怖れるものはなにもない  愛する平和の申し子たちよ

この世に生まれ出た時  君は命の歓喜の産声をあげた  君の命よりも大切なものはない

生き抜かなければならない  死んでははならない  が  殺してもいけない

だから今こそ!  もっとも弱きものとして  産声をあげる赤児のように 泣きながら抵抗を始めよう  泣きながら抵抗をしつづけるのだ  泣くことを一生やめてはならない

平和のために!