『秩父神社』と『三峯神社』

  • 和太鼓を習っている友人から、演奏会があるが興味があったら観に来てといわれる。解禁になった。今まで見られたくないと言っていたのである。いつの間にか、普通の和太鼓クラスに屋台囃子クラス、エイサークラスにも参加していて出演が増えていた。これだけやる体力があるのだから大したものである。変化に飛んでいて退屈しなかった。この演奏会をみて体験教室でやってみたいと希望が多いのはエイサーだそうである。なるほど、動きもあって楽しそうに打っているのでやりたいとおもうのであろう。屋台囃子は秩父夜祭りで演奏する秩父屋台囃子であった。

 

  • 秩父に行かなければ。行きたいとおもっていたが実行まで時間を要した。どう行こうかと迷っていた。ツアーは目にしていたが自力で行きたかった。三峯神社へ西武秩父駅からバスが出ている。秩父神社三峯神社が行ける。西武秩父駅から秩父神社は歩いて15分。三峯神社はバスで三峯神社下まで行き、歩いて15分である。楽勝である。机上のことであった。

 

  • 出発してみたら、電車乗り換えでは人身事故のため電車が止まっている。復旧は不明。仕方がない遠回りで西武池袋へ。特急に間に合ってこれで西武秩父からの10時05分の三峯神社行きのバスに乗れる。安心したのもつかの間、何かおかしい。停車ボタンが押されましたので確認のため遅れがでていますとのこと。ウムッ!15分の遅れ。次のバスは11時がなく12時15分なのである。では秩父神社へ先に。

 

  • 観光案内に寄る。友人が、そこで、秩父が舞台のアニメ『あの日見た花の名前を僕はまだ知らない。』(なが~い。通称『あの花』。)と『心が叫びたがってるんだ。』関連の展示をみつけて「これこれ!」という。テレビで特集で放映されていたらしい。泣かせるアニメらしい。秩父神社への道をきく。すぐそばに温泉施設があった。

 

  • 秩父神社』。扁額には「知知夫神社」とある。色あざやかな彫刻がなされていて左甚五郎作の「つなぎ龍」と「子宝 子育ての虎」がある。「つなぎ龍」は彫られた青い龍に鎖がまかれている。天ヶ池に住みついた龍が暴れた際、必ずこの彫刻の下に水溜まりができ、彫り物の龍を鎖でつなぎ止めたところ、龍が現れなくなったという伝説に基づいているらしい。

 

  • 「子宝 子育ての虎」は徳川家康にちなんでいる。戦国時代、武田信玄の手によって焼失し、それを徳川家康が再建。徳川家康は寅の年、寅の日、寅の刻生まれで拝殿前は四面全て虎の彫物で、子虎とたわむれる親虎の彫刻が左甚五郎作。当時の狩野派は虎の群れの中に必ず一匹の豹を描くことが定法で、母虎が豹としてあえて描かれているのが特徴だそうである。どうしてそう決められたのであろうか。

 

  • 神社のお隣には、『秩父まつり会館』があり、笠鉾と屋台が飾ってあり暗くなって秩父夜まつりの雰囲気となる。綺麗である。一度はと思うが今年も予定があって来れそうもない。3Dシアターで秩父の祭りが紹介されていて一番前の席。飛び出す画面に視力が追い付かない。どうも好きDはない。秩父には色々なお祭りがあるのだ。「龍勢祭」にはロケット花火があがって、この花火を「龍勢」といい、友人によると『あの花』では、誰だかがこの龍勢のアルバイトをしているとのこと。

 

  • 今朝、『秩父神社』で奉納してきたばかりという秩父屋台囃子を地元で聴くことができた。秩父のお囃子は、笠鉾であれば神様の下ということで幕が張られた見えない場所の一番下で演奏し、屋台であれば歌舞が演じられる後ろの襖を閉めた中で、これまた姿をみせないで演奏するとのこと。そこが他の祭りのお囃子とちがうところだそうで、おくゆかしい。聴き終わって急いでバス停へ。並んでいる。なんとか座れてホッとする。ところがこのあとまた一波乱。

 

  • 『三峯神社』までバスで75分である。どんどん登って行く。少し紅葉している。『三峯神社』は高いところにあるのだと思っていたら駐車場まで1キロ弱で渋滞で急ぐ方は歩かれたほうが良いとのこと。駐車場が満車で出る車があると入れるという状態らしい。紅葉の時期であることが頭から抜けていた。安全を確認しつつ降車させてくれた。道は平に近く降車させてくれてよかった。時には木々の葉が真っ赤に染まっている。

 

  • 駐車場からは、友人には御朱印のため先に行ってもらう。鳥居が面白い形である。中心の鳥居の左右に小さな鳥居がついていて一つが三つの鳥居の合体である。拝殿までの道は意外と人が少なく静かであった。彫刻の立派な門があり、さらに進むと日本武尊の像の案内があるが遠くからながめる。そばまで行く気力がない。日本武尊がここに寄られたらしい。拝殿の彫刻の色取りも静かな木々の中を通て来た眼を愉しませてくれる。

 

  • 神楽殿の説明に三峯の神楽は霧の流れる境内にひびく笛と太鼓の調和よく、その巧妙なバチさばきによって宮本武蔵が二刀流に開眼したと吉川英治著『宮本武蔵』にあるとしている。映画ではそんな場面なかったと思うが、小説にはあるのだ。小説のその場面読んでみたいものである。二本の御神木があって触れることができる。触れたところの木肌が光っている。ここはオオカミが守り神らしく狛犬もオオカミなのである。途中狛犬も見て来なかった。注意力散漫。

 

  • 帰りの渋滞を考えると早めに下りたほうが好いであろうとバス停にむかう。バスに乗るひとがずらーっと並んでいる。何んとか乗ることができたが次第に気分がよくない。通勤電車のラッシュなみである。三峯入口で降りる人がいて座ることができた。これはまずいなと思い西武秩父駅ですぐに特急があったので帰ることにした。池袋までに何とか落ち着いてくれて無事に帰れたのである。休日の紅葉と電車の事故と体調不良により机上での計画は大幅に崩れてしまったがなんとかクリアできた。

 

  • 友人が言うには、三峯神社は気が強いので元気な状態で行くのが良いのだそうである。弱いと負けてしまうこともあり、元気だともっと気をもらって元気になるという。そうなのか。少し風邪気味かなの体調であった。高い所にあるので気圧の関係などもあるのであろうが、奥殿を拝する遙拝殿へも行かなかったので体調の好いとき再度訪れたい。境内には宿泊所もあり日帰り湯もあった。

 

  • 電車の特急券購入では面白いことがあった。行きの特急券購入場所は改札の中にも自動販売機があるというので入って急いで購入。急いでいるのに一人一人別々に購入。続けて購入しているのに前後の席である。そうか別々のお客と判断しているのである。二人で購入すると連れと判断するのだ。帰りの西武秩父駅では有人の切符売り場の購入であった。特急券が残りわずかで通路をはさんでの席である。席があって助かった。一応秩父方面へのアクセスも体験できたし良しとする。